2022年川端慎吾選手のレギュラー奪取へライバルとなるホセ・オスナ選手とは(ホークアイ) 来季のスワローズ②

データ分析

ヤクルトスワローズの一塁手争い

 前回は川端慎吾選手の代打としての今シーズンの活躍についてご紹介させて頂きました。

 そんな川端選手も来シーズンはレギュラー奪取を目指すとコメントをされており、レギュラー選手として更なる飛躍が期待される一年となりそうです。

 しかし、ヤクルトスワローズの今シーズンのレギュラーメンバーはほぼほぼ固定されており、川端選手が守るであろうファーストは今年120試合に出場したホセ・オスナ選手とレギュラー争いをしなければなりません。

 今回は川端選手とライバルになるであろうホセ・オスナ選手の特徴と来季の期待できる役割、活躍についてまとめて行きたいと思います。

ホセ・オスナ選手はどんな選手?

ホセ・オスナ選手の今シーズン(2021)

469打数121安打 13本塁打 60打点

打率.258 出塁率.293 長打率.401 OPS.694

以上の成績を残しました。

後半戦の失速から復活せず

 一時期は8月17日に打率.324を記録し首位打者に踊り出た時もありましたがそれ以降、打率は下降線の一途を辿り月間打率は8月.178、9月.238、10.11月.159と調子を落とし、打順もサンタナ選手と入れ替わる形で5番から7番に降格してしまいました。

 前半戦調子が良かっただけにファンの方々からするとあまり印象が良くなく、来季を心配される方も多いのではなでしょうか。

不調に陥りやすいその打撃スタイル

 オスナ選手の不調の理由として、早打ちにある傾向と選球眼の悪さがあり、今シーズン495打席で四球の数が22と圧倒的に少ない数字となり、調子を崩すと四球を選べないため凡打の数が異常に増えていく事が打率低迷の大きな要因になっています。(サンタナ選手はオスナ選手より少ない419打席で倍近くの42四球を選んでいます。)

 これらの結果と傾向により、来シーズンのオスナ選手の活躍に疑問を持つ方も少なからずいらっしゃると思います。

オスナ選手は来年期待できるその理由

 しかし、長所が来年発揮されると更なる飛躍の年になると言っても過言ではないくらいプラス要素が詰まっているのがこのオスナ選手なのです。また一塁手レギュラー争いのライバルとなる川端慎吾選手と相反する成績と傾向を持っているというのがまたおもしろい部分になります。この2人を比較するデータがありますのでご紹介致します。

 それは今は公表を中断(R3.12月現在)してしまいましたが、以前ヤクルトスワローズHPに記載されていたホークアイに記録されたデータの中にあります。

ヤクルトスワローズで導入ホークアイから見る分析

ホークアイとは(東京ヤクルトスワローズHPから引用)

ホークアイの分析サービスとは?

球場に設置した8台の専用カメラでボールなどの動きをミリ単位の正確さで捉えてリアルタイムに解析し、投球の速度・回転数・回転の方向・軌跡など、さまざまな種類のデータを取得するサービス。ソニー株式会社のグループ会社であるHawk-Eye Innovationsが提供している。

データから見る可視化されたオスナ選手の長所

その中からオスナ選手の特徴を表している突出したデータはハードヒットと打球速度です。

長所① ジャストミートの確率が高い(ハードヒット)

 ハードヒットとはバントとファウルを除く全打球のうち、打球速度が95 マイル毎時(約 153km/h )以上となった割合を指し、ハードヒットを放つとヒットなる確率は非常に高く6割をゆうに越える結果になります。

オスナ選手のハードヒットはヤクルトでは4番バッターの村上選手の48.4%に次いで38.8%と2番目の数字を叩き出しました。(チーム平均25.7%)

長所② 力強い打球(打球速度)

 ハードヒットの割合が高いオスナ選手は打球速度もこれもまた村上選手の148.5km/hに次いで142.1km/hとチームで2番目の数字になります。(チーム平均137.5km/h)

 この2つの数字から見ると、オスナ選手の打球は非常に力強く、捉えた打球は瞬く間に野手の間を抜けヒットになる確率が高い選手であると言えます。またこの数値はチームの中でクリーンナップを打つくらい良い打者になる程高い数値を残すのです。

不調に陥った理由、その要因

 それでは、そんなオスナ選手が今シーズン途中から思うような成績を残せなかった理由は何になるのでしょうか。

短所①スウィートスポットの低さ

 それはスウィートスポットの数値がチーム平均より下回ってしまった事が上げられます。

 スウィートスポットとはバントとファウルを除く全打球のうち、打球角度が8 度以上、かつ 32 度以下となった割合を指します。スウィートスポットの打球でのヒットになる確率はこれもまた6割を越える結果になります。

短所②打球角度の低さ

 またオスナ選手はチーム主力打者に比べて比較的打球角度が低い傾向にあります。

 この打球速度とハードヒットの数値をチームの中で飛び抜けて良い数字で残したオスナ選手ですが、その反面スウィートスポットで捉える確率が低かった事でゴロやフライで野手の守備範囲内で打球を処理される確率が高くなってしまったのです。

長所と短所から見るオスナ選手とはどんな選手?

 これらの特徴をまとめるとオスナ選手は非常にバットの芯で捉える事がうまいバッターであり、力強い打球を放ち事が出来ますが、打球が上がらない事からゴロでアウトを取られる確率が高いバッターと言えます。また今季はミスショットも多く凡打の山を築いてしまったため、積極性を特徴として四球を選ばないバッターであるオスナ選手はフェアゾーンで打席が決着する機会が多い事で凡打を量産し、成績を大きく下げたといっても良いと思います。

 このように四球が少なく自分のバット頼みであるオスナ選手は打球の質や打球角度というものが成績に大きく左右しまい、そのため不調に陥る結果がそのまま形として成績を大きく下げてしまうのです。

来シーズンオスナ選手に期待する事

 それでは、来季オスナ選手に何を期待するべきなのかをご紹介したいと思います。

 それは打球に角度をつけスウィートスポットの確率を上げる事でヒットを量産する事です。

 スウィートスポットの確率の低さはミスショットの多さと関連性が強いです。選球眼や打者のタイプはそうそう変わるものではありません。四球を選ばないオスナ選手には是非ミスショットを減らしてもらい打率を含め成績を大きく上げてもらう事を期待したいと思います。

 選球眼を変えることはとても難しい事ですが打球の質や角度の向上や、アジャストさせる事は可能だと思います。この部分がオスナ選手の更なる伸びしろになりそうです。

 ちなみに凡打が増え、成績が大きく下がりやすいという事は、逆の見方をするとヒットが増えると打率が大きく上がりやすいという事になります。ヒットの数がそのまま成績に影響するオスナ選手のようなタイプは好不調の波がとても大きく見えてしまいます。今年引退されたヤクルト雄平選手や広島菊池選手、また外国人選手だとアレックス・ラミレス選手やマット・マートン選手がこのタイプに当てはまります。

 オスナ選手のようなタイプの選手はバットの好不調に成績を委ねている部分が多いので見てる側からすると安定感がないような印象を受けてしまうでしょうが、来年はキャンプからしっかり調整してもらい日本の野球に慣れた暁にはアレック・スラミレス選手やマット・マートン選手のような高い水準で安定した成績を残してもらいたいですね。

※オスナ選手のようなタイプの最高パターン

・2010アレックス・ラミレス(巨人) 四球22

566打数172安打 49本塁打 129打点 打率.304 出塁率.322 長打率.613 OPS.935

・マット・マートン選手の好調年と不調年

好調年(2010年)四球47

613打数214安打 17本塁打 91打点 打率.349 出塁率.395 長打率.499 OPS.894

不調年(2012年)四球18

453打数118安打 5本塁打 60打点 打率.260 出塁率.290 長打率.342 OPS.632

今年(2021年)のオスナ選手の成績は2012年のマートン選手の成績に似ていますね。
次回

次回はホークアイや他のデータから見る川端慎吾選手の特徴についてまとめたいと思います。

続きはこちら 川端慎吾選手の今シーズンの特徴、来シーズンへの期待 来季のスワローズ③

前回はこちら 川端慎吾選手 レギュラー奪取へ 来季のスワローズ①

 

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