私は生粋のヤクルトファンですが、もうひとつ好きなチームがあります。それは今は無き南海ホークスです。
私の父親は現代のプロ野球はあまり好まず、プロ野球の話をすると今のプロ野球は分からないとの事で、巨人V9時代やON、広岡達朗、川上哲治についてや、西鉄の稲尾和久投手や中西太、大下弘の話などの時代については詳しく話してくれました。 また当時NHKでも昭和のプロ野球についての特集も多く、私は野球名鑑の歴代タイトルホルダー一覧とにらめっこをして昭和のプロ野球の情報を集め昔のプロ野球については詳しくなる一方でした。
そんな昭和野球好きのわたしのバイブルとなったのが水島新司先生の超大作、あぶさんです。
昭和パ・リーグプロ野球の教科書
あぶさんは南海ホークスを舞台に1973年から小学館ビックコミックオリジナルにて連載を開始して2014年まで続いた野球漫画です。昭和のパリーグを舞台で野村克也選手兼監督のいる南海ホークスに所属している事と代打稼業といういぶし銀の活躍をするあぶさんこと主人公景浦安武に魅了されてしまいました。 決して漫画の主人公のようなスーパーヒーローではなく、酒飲みがゆえ、スタメン出場ができない体力であったり、時にはスランプになったり、時にはここぞという場面で打ってくれたり、とてもリアリティのある漫画でした。
また昭和の名選手も多数登場するためとても面白く読ませてもらいました。そういった経緯から南海ホークスを好きになり、当時の選手を自分なりに本を読んだりして漫画のエピソードと照らし合わせてみたりと、実際にその時代のプロ野球をまるで見ていたかのように記憶することができたのです。
大阪球場のあぶさんの看板
ちなみに南海ホークス2軍球場である中百舌鳥スタジアムの跡地にも行ってきました。こちらは南海電鉄の社宅になっているとの事でした。現地のウォーキングをしているおじさんに当時の事を聞いてみようとしましたが、うろ覚えで球場周辺の雰囲気について教えてくれました。昔は大きなスポーツ施設だったようです。
当時風景
現地撮影
線路横と駅周辺はあぶさんが2軍落ちした時や若い選手と練習する時は作中でもこの付近を歩いている描写が描かれています。
出典:小学館 あぶさん3巻
鈍感列車の旅
私は青春18きっぷを使い日本列島各地を旅することが好きだったため鈍行列車にて、中百舌鳥球場と大阪球場跡地まで行ってきました。ちなみにその旅では京都の寺巡り、松山市の道後温泉に行ったり、広島の厳島神社や呉の海軍基地跡地を観光し、一度中州で飲んでみたいという願望を果たすため、終電で博多の中州に到着し、屋台でラーメンとビールで一杯、また立ち飲み屋でも飲ませてもらいました。
その後すぐに茨城に行かないといけない用事があったため、その日の始発で中州を後にして名古屋から夜行列車に乗り東京まで帰って来るというかなりハードな日程をこなしました。酒も飲ましてもらい良い旅でした。
大阪球場跡地にてあぶさんの気持ちを味わい右バッターボックスに立ってみました。
またどこかで”あぶさん”について語れる時があったらと思います。ありがとうございました。
南海ホークスシリーズリンク
昭和プロ野球史② 南海ホークス本拠地の大阪球場跡地に訪れた時のお話 南海ホークス記念館
昭和プロ野球史③南海ホークスの幻の代打の切り札 あぶさんを求めての旅←now
昭和野球史④ 野村克也と麻雀 水島新司先生とテンパイたばこ ←next