大谷翔平選手のバッティングを分析③ 後半 スイング軌道 従来のホームランアーチストと比べて

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大谷翔平選手のバッティングを分析③  後半  ホームランを打つためのスイング軌道 従来のホームランアーチストして比べて 

前回は大谷翔平選手のスイング軌道を縦振りとアッパースイングの理論と交えてお話しをさせた頂きました。今回は従来のホームランアーチストと比べて大谷翔平選手のスイング軌道は何が違うのから、そしてアッパースイングの正しい解釈についてお話しをしたいと思います。

前回

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大谷翔平選手の打ち方と落合博満選手、門田博光選手の打ち方の比較

前回もお伝えしましたが、従来のホームランを打つためのスイング軌道はレベルスイングで向かってくるボールのラインにバットを入れてボールの下を擦るように捉え、バックスピンをかけて打球角度をつけるという方法が主流でした。

そのような従来の打ち方を極めた方が落合博満選手です。落合選手のスイングは力感がなく、綺麗な放物線を描きホームランを量産されました。また門田博光選手は落合博満選手と大谷翔平選手の中間に位置したスイング軌道でボールとバットを衝突させて力強い打球を放ちホームランを量産されました。

出典:https://www.google.com/amp/s/news.goo.ne.jp/amp/article/numberweb/sports/numberweb-850447.html

各選手の共通項とバッティングの基本

この3人の選手の共通点として、早めに向かってくるボールのラインにバットを入れてヘッドが弧を描くように遅れて出てきており、最終的にボールを捉える位置に多少の差がありますが、ボールを強く叩くという事を徹底されています。この共通項はバッティングの基本であり、その基本のうえで各選手の感覚やオリジナル要素が加わり其々のバッティングスタイルになっていきます。

各選手の違いと周りにはどう見えているのか

それでは、この3人の選手のスイング軌道の違いは何になるのでしょうか。それはトップからミートポイントに到達するまでの体(肩)の角度とそれに伴うスイングの角度にあります。この要素の違いからアッパースイング、レベルスイング、ダウンスイングと分けられて全く違う打ち方をしているように見えてしまいます。

スイング軌道が違うように見える理由とアッパースイングについて

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こちらでもご紹介しましたが、ピッチングフォームに置き換えて、オーバースロー、サイドスロー、アンダスローの肩と腕の使い方について考えてみるとわかりやすいです。3種類のピッチングフォームの違いとして体と肩の軸が傾く事で腕の高さは変わりますが、腕の角度は変わりません。

 この事はバットの出し方についても同じ事が言えます。バッティングの体の使い方とピッチングの体の使い方はほとんど連動しています。(腕の角度がバットの角度だと思ってください。) この原理を覚えていただくとスイング軌道は振っている高低差によって軸の傾きが変わり、バットの軌道が違うように見えているだけということをご理解いただけると思います。

高めの球(オーバースロー)は軸と肩が傾く事で肩とバットを立てるように見えますし、真ん中の高さ(サイドスロー)は地面と平行に、低めの高さ(アンダースロー)は下に立てるように出しているように見えると思います。

体の角度の違いでバットの軌道が違うように見える事でアッパースイング、レベルスイング、ダウンスイングの違いとして認識されてしまいます。そしてどんなスイング軌道になっても縦振りだけは疎かにしてはいけません。

各選手のスイングを実際に見てみて

大谷翔平選手のバッティングフォーム

先程もお伝えしましたが、大谷翔平選手はバレルゾーンを意識してのスイング軌道になります。縦振りを意識しながら、体(肩)の角度を地面からの平行ラインより下に傾ける事でトップからミートポイントまで下から弧を描くようにボールを下から捉えます。しかし、いくら体の角度を変えて下から捉えてもミートする時はレベルスイングに近づきボールのラインにバットが長い時間入っている事が分かると思います。

また高め、真ん中、低め関係なく、角度を付ける事を徹底されており、後ろの肩を下げて縦振りをしてスイングしていますので、テレビ中継などの映像では全てアッパースイングに見えてしまうのかなと思います。

その事に特化した大谷翔平選手のスイング軌道がこちらになります。横から見ると意外とアッパースイングという印象は受けないのではないでしょうか。

落合博満選手と門田博光選手のバッティングフォーム

そして、落合博満選手と門田博光選手はこの体の角度が下から出ていないため比較的、肩のラインが地面と平行に回っていると思います。それでも多少なりとも地面の平行ラインよりも肩が下がって角度をつけていますので、まるっきり平行に回すという意識は必要ないと思います。肩を平行に回そうとすると縦振りから横振りになってしまい力が伝わらなくなるので気をつけて貰えたらと思います。

この2人の動画見て頂くと分かると思いますが、2人とも無理に打球をカチ上げようとしているスイング軌道ではないという事が分かるのではないでしょうか。落合博満選手はバットを出す感覚を「ただ上から手を出すだけ」と表現されていました。基礎を身につけて強い打球を打つ事を意識すると自然にボールにも角度が付き、こういったスイング軌道でも打球に角度は付けられるという事を確認して貰えたらと思います。この動画だと、どちらかというと門田博光選手は肩は平行ですが、バットは下から出していますね。落合博満選手のバッティング技術や教え方についても後ほど解説出来たらと思います。

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まとめ

打球の角度はスイング軌道ではなくバットとボールが接した角度で決まる。(下から振り上げれば必ずフライが上がる訳ではない)
バットが下から出ているアッパースイングというよりは縦振りをフルに活用して、体と肩の角度を地面の平行ラインより下がる事でスイング軌道が従来の選手と違うように見える。
ボールを捉えるまでのバットの軌道は違うが、最終的にはレベルスイングでボールのラインに入っていく。
従来はボールの下を叩いてトップスピンを掛けていたが、大谷翔平選手はボールの芯を捉えてバットの軌道で打球に角度をつけている。
どのタイプが自分に合うかは自分の感覚で選べば良いがまずは基本が出来て理屈が分かっている必要がある。
前回は大谷翔平選手のスイング軌道の基本的なお話でしたが、従来のアーチストと比べてみてどのような理論が実践されていて、どのような違いがあるかご理解頂けたらと思います。これからさらに野球の技術は向上していきますので、今回のお話は現時点での私が触れた理論や自分なりの解釈ですので、また新たな発見や修正すべき点がありましたら改めてご報告させて頂けたらと思います。
 
 
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