川端慎吾選手の今年の特徴から見る
来シーズンへの期待
前回まで、川端選手のレギュラー奪取に向けてライバルになり得るであろう、ホセ・オスナ選手の分析をご紹介しましたが、今回は本筋である川端選手の来年度の活躍に向けてのその根拠をご紹介したいと思います。
川端慎吾選手の特徴
ホークアイから見る川端選手の特徴
今年復活の1年となった川端慎吾選手ですが、前回ご紹介したホセ・オスナ選手とは真逆のタイプであり、ホークアイのデータからも
①ハードヒット(打球速度が約153km/h以上となった割合)こそ12.9%とチーム平均より大きく下回ってしまいますが、
②スウィートスポット(打球角度が8度以上、かつ32度以下となった割合)の確率はチーム1位の38.7%の結果が残っています。
③また打球速度も135km/hとチーム平均よりやや低い数値で収まっています。
川端選手は難しいコースをカットしたり、粘る事で四球を取れるバッターであるため打率も安定しやすい傾向にあります。力強い打球を放つという部分は弱いため、野手の間に落としたり、コースヒットを打ったりとバットコントロールを売りにしているバッターになります。
打球方向別とコース別の打率
そして、何よりこちらのデータが川端選手の今年の特徴を大きく表しています。
レフト方向 .241 29打数7安打 0本塁打
センター方向 .250 36打数9安打0本塁打
ライト方向 .842 19打数16安打1本塁打
このように引っ張りの打球であるライト方向の打率が.842と異次元の数字を残しています。
コース別打率をみても
インコース .391 22打数9安打1本塁打
真ん中 .370 27打数10安打 0本塁打
外角 .352 34打数12安打 0本塁打
このようにインコースの打率が.392と一番高くなっています。
流すのではなくインコースをしっかり叩いた結果
この事から以前の川端選手の印象は広角に打ち分け、特に流し打ちのイメージも強く持っている方も多いと思いますが、今シーズンは安打の半数が引っ張る打球でライト方向に力強い打球を放ち、きっちりとインコースを叩いていた事が分かります。
やはり器用に打ち分ける事も大切ですが、身体に近い球をきっちりと力強く捉えるという事が結果に繋がるという事を証明した1年になりました。
来シーズンへの期待
今回ご紹介したように質の良い打球を打つ事で、必然と長打も増えますので来年の川端選手には大きな期待が出来そうな予感がします。是非身体を大事にしてレギュラーを掴んで頂いて3割2ケタ本塁打を期待したいです。
しかしライバルのオスナ選手も飛躍の年になりそうな予感もしますのでお互い、ゲームの流れの中で必要な役割をうまく全うして頂けたら、自ずと成績も残りチームの勝利に繋がると思いますので良い競争してほしいですね。
今回のシリーズは3段階に分けて川端慎吾選手とホセ・オスナ選手の特徴についてお話させていただきました。長編となってしまいましたが、ここまでお付き合い頂いてありがとうございました。