中日ドラゴンズ 根尾昂選手の覚醒の条件 中村紀洋打撃コーチ指導
2022年シーズン、4年目を迎える根尾昂選手ですが、昨年は一軍で72試合に出場しましたが、打率.178と思うような成績を残す事はできませんでした。今シーズンは立浪新監督の下、新生ドラゴンズのレギュラー奪取に向けて勝負の年になります。首脳陣やファンの人達も期待する選手ですが、今年の春キャンプは中村紀洋打撃コーチに指導を受けてバッティングを改良しており、今シーズンの覚醒に向けて、根尾昂選手が取り組んでいる事と、周りの選手の評価についてお話をしたいと思います。
未来のリーダー根尾昂選手
根尾昂選手は大阪桐蔭から内野手として中日ドラゴンズにドラフト1位で入団し、将来の内野手のリーダーとして期待は大きく、投げては最速150km/hを誇る強肩を合わせ持ち、パンチ力のある打撃で打線の主軸を担う事を期待されていましたが、1年目はファームで108試合、打率.210(410-86)2本塁33打点OPS.563、2年目は71試合打率.238(282-67)5本塁打33打点.OPS.637と思うような結果を残せませんでした。3年目となる昨シーズンは開幕一軍スタメンを勝ち取りましたが、72試合、打率.178(169-30)1本塁打16打点.OPS.482と全く結果を残せず、苦しい1年となりました。昨シーズンから外野手として出場され、今シーズンも外野としての出場が濃厚であり、ポジションを奪取のため、打撃力の改善は必須になります。
根尾昂選手の課題
フルスイング
根尾昂選手の課題の一つとしてフルスイングが上げられます。バットを強く振る事自体は悪い事ではありませんが、根尾選手の場合はバットを力強く振ろうとする意識が強すぎて、どんなボールも力任せに振り回している印象を受けます。力みが強い状態でバットを振りますと、体の開きが早くなったり、バットが遠回りしてしまう事に繋がってしまいます。
立浪監督も「まだホームランバッターではないのに、どうしても大振りをしてしまう。彼の中で、まだまだ自分はホームランを打てるバッターだと、そこを変えないと。頑固な部分も必要だと思うんですけども、素直に聞き入れるところも大事だと思うんです」 とコメントされている事のように、ただ力任せにバットを振る事が良い事ではないという事をお話されていました。
トップの作り方
バッティングにおいてトップを安定して作る事は基本中の基本になりますが、根尾選手の場合、このトップが安定して作れない事でバッティングの正確さが向上しない原因になっています。また強くバットを振ろうとするあまり、テークバックをしてから、さらにもう一度バットを引く、いわゆる二度引きをしてスイングを始動してしまいます。そのため、ボールに差し込まれる事が多く、スイング軌道もドアスイングになってしまいます。また、左脇を開けてトップを作る事で、力みやすく二度引きとバットを遠回しに出すスイングが誘発されてしまい、ボールのライン上に素直にバットを出すという動作が出来なくなってしまう事が打てない原因になっているように思います。
根尾選手のトップのクセ
立浪選手のトップの作り方

根尾選手の真面目さと頑固さ
根尾選手はとても真面目で頭が良い選手だという事は有名なお話ですが、その性格が故に伸び悩んでいるというお話も聞こえてきます。根尾選手について、周りの選手は揃ってこのようなコメントをされています。
以上のコメントから根尾選手の真面目さと頑固さが伝わって来ると思います。今は悩み、自身の感覚を掴み切れていない状態だと思いますが、そういった中で秋季キャンプから森野将彦打撃コーチと中村紀洋打撃コーチが付きっきりで指導して、技術習得に向けて練習に励んでいる様子が報道されていますので、いずれは自分の技術を自分の感覚として身につけて、この真面目さと頑固さが良い方向に作用する事を期待したいですね。
ちなみにバットを振る時の「しゅー」「うぉあー」といった声も止めるようにと中村紀洋バッティングコーチに止められたシーンも報道されました。理由としては声で誤魔化している、声を出すタイミングとインパクトの瞬間が合っていない、歯をくいしばらないと、バットは出てこない。声なんて出してる暇はない、声を出さない時の方がヘッドが走っているとの事でした。
中村紀洋打撃コーチの指導
今年の春キャンプの恒例の練習メニューとなった、裸足トレーニングですが、初日は裸足でティーバッティング、後日にはチューブを両腕に巻いて、ハンマーを振り下ろす練習をされていました。
#中日キャンプ から#根尾昂 選手が #中村紀洋 #森野将彦 両コーチに見守られながら、すっかり恒例のはだし打撃練習中
— スポーツ報知 プロ野球取材班 (@hochi_baseball) February 14, 2022
今日はなんと!ハンマーも投げてます!#中日 #中日ドラゴンズ #Dragons #野球 #プロ野球 #キャンプ pic.twitter.com/m86xTJkrE3
中村紀洋打撃コーチはトップを作る時に、腕を絞る事を指導されており、トップの位置からスムーズにバットを振り下ろすようハンマーを使って意識付けされていました。またトップと割れを作る時に軸足への体重をしっかり乗せる事も意識し、正しい形で力強いスイングをできるよう指導されていました。


中村紀打撃コーチは「もっと(ハンマーを)絞って」「しっかり上げる!」など熱心にアドバイスを繰り返し、バットを絞って振り下ろす感覚の大切さを教え込もうとしている背景が読み取れます。
指導前

指導後
以上のように根尾昂選手は次世代を担う期待の若手選手として大きい期待を持たれ、様々な課題に取り組み、克服をしようと練習に励んでいる事が分かります。是非打撃開眼してもらい、立浪監督のような勝負強い素晴らしいバッターになってほしいですね。
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